真の友情って?映画『トランスフォーマー/ONE』が描く”未来を切り開く勇気”

コラム

2024.09.19

トランスフォーマーはロボット玩具

今年40周年を迎える「トランスフォーマー」。
北米では1984年に発売され大ヒット、日本では1985年に発売された変形ロボット玩具です。そのキャラクターがアニメーションになったり、ゲームや漫画にもなりました。実写映画になったのは2007年からで現在7作まで作られています。そんな人気シリーズの最新作『トランスフォーマー/ONE』が日本では2024年9月20日(金)に公開。親子で楽しめる最新作について紐解いていきましょう。

最新作はリアルCGムービー

まず本作『トランスフォーマー/ONE』は実写ではなく、シリーズ初のリアルCGムービー。簡単に説明すると、全編3DCGで描かれる作品であるということです。その映像美にまずは驚愕。表情豊かな超ロボット生命体の姿はじっくり見たくなるほどで、ボディには細かく汚れがあり、光の反射から立体感が際立ちます。また彼らが暮らす星(サイバトロン星)の内部を観察でき、どんな移動手段を使っているのか、更にどんな仕事をしているのかが分かるSF映画にもなっています。

本作はエピソード0

しかも今までのシリーズを観ていなくとも楽しめる『トランスフォーマー』の最初のお話というのが、嬉しいポイントです。というのも本作はシリーズのヒーローであるオプティマスプライムやバンブルビーが若かりし頃の物語で、彼らがまさかの労働者だったという展開からどうやって闘うヒーローになったのか、好奇心を掻き立てられるのです。

注目ポイントその1

そんな中、特に今回の物語で注目すべきはズバリ二つ。
一つ目は、「友達でも善悪を見極めよ」です。本作でオプティマスには親友がいるのですが、実は彼は後にオプティマスの宿敵となる破壊大帝メガトロンなのです。親友だったはずの二人が何故、敵同士になってしまったのか。映画ではその瞬間を見ることが出来ます。これがまた切ない。考えてみればいくら仲が良いといえども、友達が悪いことをしていたら「ダメだよ」と言えるのが本来、友達ですが、どうしても友達の考えに納得出来ないなら無理に共感する必要はないと映画は伝えているようでした。けれど友達との関係を壊したくないからと引っ張られてしまったり、見て見ぬふりをしてしまうのも子ども同士ではありがちです。そんな時、どうするのがベストなのか。映画を見て親子で話し合って欲しいです。

注目ポイントその2

二つ目は、「未来は自分で切り開くもの」です。先にお伝えしたようにオプティマスは、労働者階級の身分です。この星では勇者か労働者階級かに分かれていて、あるレースは勇者しか出場することができません。けれどオプティマスはどんなことも諦めずに、楽しみながら挑戦していきます。その結果、彼の行動は仲間たちに希望を与え、自分自身の人生も想像し得なかった方向へと向かっていきます。どんなことも他人任せでは成長しないままだし、自分の意思で行動しなければ状況は変わりません。映画はそんな勇気が身を結ぶことをしっかり描いているのでした。

友達付き合いで大切なことが分かる作品

見終わったら是非、お子さんとオプティマスの行動やメガトロンの気持ちについて話し合ってみるといいと思います。きっと友達付き合いにおいて大切なことが、映画を通してお子さんに伝わるはずです。

『トランスフォーマー/ONE』
9月20日(金)全国公開
Ⓒ2024 PARAMOUNT ANIMATION. A DIVISION OF PARAMOUNT PICTURES HASBRO. TRANSFORMERS AND ALL RELATED CHARACTERS ARE TRADEMARKS OF HASBRO. Ⓒ2024 HASBRO
配給:東和ピクチャーズ

伊藤さとり

映画パーソナリティ/心理カウンセラー。映画コメンテーターとしてTVやラジオ、WEB番組で映画紹介。映画舞台挨拶や記者会見のMCもハリウッドメジャーから日本映画まで幅広く担当する。
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