吹替 or 字幕？親子で観たい「ロッタちゃん」幸せのヒントは「負けず嫌い」

2024.02.29

どこもかしこも可愛い映画

小さな女の子と家族の日常を描き、日本では2000年に公開されるや大ヒットを記録したスウェーデン映画『ロッタちゃんはじめてのおつかい』『ロッタちゃんと赤いじてんしゃ』が2Kリマスターにより美しい映像でスクリーンに蘇ります。

主人公は真っ赤な服をよく着ている5歳のロッタちゃん。お母さんも家族も赤い服をよく着ているので好きなのだろうけれど、誕生日プレゼントに赤いバッグを貰ったりする時点でロッタちゃんも赤が好きなのでしょう。活発で感情的な色、赤を身に着けるロッタちゃんは、チクチクする服は嫌いと言ってハサミでセーターを切ってしまったり、ぬいぐるみのバムセに服を着せたりするんだから、こだわり屋さんで自分が着る服も決めているのではないでしょうか。しかもロッタちゃんの部屋も天使のシールやカラフルな小物が多くて、どこもかしこも可愛いんです。

小学生も読める優しい字幕上映もあり

そんな『ロッタちゃん』2作、公開されるのは字幕版と新たに日本語吹き替え版。だからロッタちゃんと同じくらいの年齢の子どもも見られるということです。でも出来るなら小学生以上には字幕体験がオススメ。実は公開当初、小学生の「初字幕映画」を目指し、漢字も極力使わないようにしたこだわりの優しい日本語字幕なので小学生だって観られるものになっているんです。そこはやっぱり児童向けの原作を意識し、子ども達に見てもらいたい思いで作られた映画なので、あえてスウェーデン語を感じながら映画の楽しさを知ってもらおうと日本の配給会社の配慮があってのことでしょう。

ロッタちゃんが愛される理由は付き合い方にあり

「あたしってふしぎ、なんでもできるの」

そうロッタちゃんは言います。確かにロッタちゃんはとっても小さいのになんでも出来るんです。理由は負けず嫌いだから。自分にできないことは無いと言い、スキーのスラロームを練習したり、大人の自転車だって乗りこなそうと挑戦します。まさに有言実行。それだけじゃなく、お喋りだから色んな人に話しかけて、あっという間に大人たちの心を掴んでしまう“楽しい子”ロッタちゃん。負けず嫌いなのも、口が達者なのも、お喋りなのも全部、長所になるのは、お母さんもお父さんも頭ごなしに叱らないし、ある程度子どもの意思に任せるおおらかさがあるから。

そして負けず嫌いのロッタちゃんの性格を知っているお母さんは、すぐに謝れないロッタちゃんの気持ちを汲んで、ロッタちゃんが謝りやすいように先に謝ることもします。まさに子ども中心の優しい世界を描いた「ロッタちゃん」シリーズ。その可愛さも楽しさも色褪せないのは、色彩や小道具、衣装までこだわり抜いたセンスの賜物だからなんですよね。

3/1(金)～『ロッタちゃん　はじめてのおつかい』　2Kリマスター版
3/22(金)～『ロッタちゃんと赤いじてんしゃ』　2Kリマスター版
YEBISU GARDEN CINEMA、新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ有楽町他全国にてロードショー！
公式サイト：lotta-eden.jp