なぜなぜ?『映画ざんねんないきもの事典』が親子の心を満たすわけ
2022.07.02
なぜなぜ期に役立つ動物事典
「なんでパンダはシロクロなの?」と問う『なぜなぜ期』はだいたい3歳くらいから。この年頃ってお母さん、お父さんにとってはちょっと面倒な時期ですが、それでも好奇心は伸ばしてあげたい!ついでに言うと子どもって“ちょっと変なもの”に全集中で興味を持つから、それを良い方向で知識として吸収出来たら。そんな親達の心の声を聞いていたかのような児童書「ざんねんないきもの事典」は、今まで語られていなかった動物達の“意外な一面”にスポットを当て、発売直後からたちまち人気シリーズとなりました。その後、TVアニメとなり、遂には映画となって、この夏、スクリーンにお目見えします。
未就学児も楽しめる目で見る動物の不思議
しかも『映画ざんねんないきもの事典』は、子どもが飽きないように細部に工夫された構成。まず、「ざんねんないきもの」達を紹介するナビゲーターとしてモグラの父と娘がステージに登場、声を担当するのはムロツヨシと伊藤沙莉という人気俳優達。
そんな彼らが3つ国の動物のエピソードを紹介していくんですが、1話目となる「リロイのホームツリー」は、オーストラリアが舞台で、コアラの子どもリロイの親離れと生態を描いたお話。ひとり立ちする為に自分の住処となる木(ホームツリー)を探すコアラの旅は、実は命がけ!?あんな可愛い顔をしてサバイバルな人生なんだと驚かされます。ちなみにリロイの声を担当するのは『鬼滅の刃』の竈門炭次郎の声を務める人気声優・花江夏樹。
続いて2話目となる「ペンたび」は、南極のアデリーペンギンと他の種類のペンギン仲間のお話。抱腹絶倒の脱力系毒舌トークは、どこかで聞いたことがあるやりとり。そう、ある大手シネコンの幕間でお馴染みの「紙兎ロペ」を生み出したクリエイター、ウチヤマユウジによるものです。
そして最後のお話「はちあわせの森」の舞台は我が国、日本。愛くるしいニホンノウサギ・ウサオの初めての冒険で知る、ウンチが栄養源という衝撃の事実にビックリ仰天。
連なる短編、クセになる音楽
こうやって小学生に愛される児童書が、映画になったことで更に未就学児の子どもにも楽しめる作品へと進化。3話だから短編を3本見る感覚で集中力を養え、絵のテイストが違うことも子どもにとってはその度に新鮮で飽きることもありません。しかもアニメーションというカラフルで自由な表現から感性を伸ばせるし、途中、カモノハシのざんねんトリオが「ざ〜んねんっ♪」と歌う姿が面白くて、帰り道で子ども達が口ずさんでしまうかも?
そしてエンディングテーマである秦基博「サイダー」は、間違いなく育児疲れでトゲトゲした親達の心を浄化してくれます。子どもにも親にも勉強になる発見と冒険の3話『映画ざんねんないきもの事典』。それにしても動物って知れば知るほどつくづく面白いですねぇ。
伊藤さとり
映画パーソナリティ/心理カウンセラー。映画コメンテーターとしてTVやラジオ、WEB番組で映画紹介。映画舞台挨拶や記者会見のMCもハリウッドメジャーから日本映画まで幅広く担当する。
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『映画ざんねんないきもの事典』
2022年7月8日(金)全国ロードショー
■原作:「ざんねんないきもの事典」シリーズ(高橋書店刊)
■監修:今泉忠明
■キャスト:花江夏樹 内田真礼 下野紘 榎木淳弥 松岡禎丞 小松未可子 沢城みゆき 釘宮理恵 佐藤利奈 玄田哲章 日髙のり子 椿⻤奴 斎藤司(トレンディエンジェル)昴生(ミキ) ムロツヨシ 伊藤沙莉
■主題歌:秦 基博「サイダー」(AUGUSTA RECORDS/UNIVERSAL RECORD LLC)
<南極編「ペンたび」>
監督・脚本・すべての声:ウチヤマユウジ
<オーストラリア編「リロイのホームツリー」>
監督:イワタナオミ 脚本:加藤陽一
<日本編「はちあわせの森」>
監督:由水桂 脚本:細川徹
■アニメーション制作:ファンワークス
■配給:イオンエンターテイメント
■製作:「映画ざんねんないきもの事典」製作委員会
■公式サイト:zannen-movie.com
■公式Twitter:@zannen_movie
■公式Instagram:@zannen_movie
©2022「映画ざんねんないきもの事典」製作委員会 ©TAKAHASHI SHOTEN
※この記事は、令和2年度第3次補正事業再構築補助金により作成しました
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