大切なのは「勝ち負け」じゃない?映画トーマスに学ぶ子育てのヒント
2023.02.22
勝ち負けにこだわる幼児期
幼稚園や保育園に入ると集団生活を自然と学び、ジャンケンやゲームをしたり、運動会などで勝ち負けを知ることになります。そんな時、「負けたこと」に悔しくて泣く我が子を前に、困ってしまうことも多いのではないでしょうか。「勝ち負けじゃないのよ」と言ったところで、そんな簡単に理解できないのが子ども。その問題を描いたのが今回の『映画きかんしゃトーマス めざせ!夢のチャンピオンカップ』でした。
きかんしゃトーマスの苦手を知る
友達思いのきかんしゃトーマスが住むソドー島では、島を一周するゲーム“ソドーカップ”がまもなく行われようとしています。2台でペアになって4つのお届けものをしながら様々な道を進むこのレース。選ばれたのは島で一番早い超特急カナとなんとトーマス!ブレーキが苦手なカナと早く走れないトーマスのコンビは果たしてレースで優勝できるのでしょうか?伝説のきかんしゃヒロによる特訓を受けながらトーマスとカナはレースのおいての大切なことを学ぶのです。
競争から学ぶ大切なこととは
競争となると子どもどころか大人だって勝ち負けにこだわってしまいがち。しかもカナは「スピードさえあれば勝てる」と信じているんですが、ベテランきかんしゃのヒロが師匠となってカナに様々な教えを解きます。それは「人からのアドバイスに耳を傾けること」でミスを防げることや、「考えながらレースに挑むこと」で勝利を掴めることなど、エピソードを交えて丁寧に描かれていきます。しかもペア対抗だからこそ、互いの得意なこと、苦手なことを知り、補い合ってレースに挑むことで「友達との関係も深まる」と物語は伝えていました。
勝ち負けのこだわりから抜けられるために
とくに師匠のヒロがトーマスとカナに伝える「勝ち負けじゃなくて挑戦することに意味がある」という言葉は子どもたちに届いてほしいメッセージ。それはトーマスの親友パーシーが仲間のために苦手なことに挑戦する姿でも描かれていて、「苦手なことでも頑張った人はかっこいい」と子どもに伝えるのには最適なエピソードでした。私たち大人がやるべきことは「勝ったから褒める」「良い点数をとったから褒める」のではなく、「挑戦した勇気を誉める」ことであり、そうすれば、子どもが勝ち負けのこだわりから抜けられるとヒロの言葉から知るのでした。
歌もSDGsも取り入れた進化するトーマス
それと忘れてはいけないのは、「きかんしゃトーマス」といえば「トーマスソング」!今回はさらにパワーアップしてすぐに子どもが口ずさめそうな歌が劇中に散りばめられていました。しかもキャラクターは男の子だけじゃなく女の子の機関車や超特急も登場するので、“男の子も女の子も「列車好き」でイイ”という思考を育てられるSDGsにも取り組んだ作品。是非、お子さんと映画館へトーマスとカナを応援しに行ってくださいね。
伊藤さとり
映画パーソナリティ/心理カウンセラー。映画コメンテーターとしてTVやラジオ、WEB番組で映画紹介。映画舞台挨拶や記者会見のMCもハリウッドメジャーから日本映画まで幅広く担当する。
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映画 きかんしゃトーマス めざせ!夢のチャンピオンカップ
2023年3月10日(金)全国ロードショー
© 2023 Gullane(Thomas)Limited.
https://movie2023.thomasandfriends.jp
原作:「汽車のえほん」ウィルバート・オードリー
監督:ジェイソン・グロー & キャンベル・ブライア
脚本:ピーター・ガフニー
声の出演:
トーマス/田中美海、パーシー/越乃 奏、カナ/大久保瑠美、ニア/古賀英里奈、ディーゼル/山藤桃子
ケンジ/⻄山宏太朗、ヒロ/酒井敬幸
ゲスト声優:ファローナ/ YOU、フレデリコ/藤井隆
提供:ソニー・クリエイティブプロダクツ
配給:東京テアトル 配給協力:イオンエンターテイメント
※この記事は、令和2年度第3次補正事業再構築補助金により作成しました
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